熱帯魚繁殖の基本
繁殖は熱帯魚を飼育するうえでの楽しみの一つです。グッピーのように放って置いても繁殖してくれるものから、アロワナなどのように繁殖させるのが大変難しいのもいます。ただ、難しいからといってあきらめずにまずは挑戦してみてください。繁殖が難しい魚だからこそ繁殖に成功したときの喜びが増すものです。
繁殖を成功させるために大切なことは、まずいい親を見つけることです。色の発色がよくて元気に泳ぎ回っているような健康な親で繁殖にチャレンジしてください。次に大事なことはその魚に合った環境を作ってあげることです。繁殖については魚の種類によってすべき事が変わってくるので、まずはその魚の繁殖方法をしっかり学んでから繁殖をおこなってみるとよいでしょう。
コイ科の繁殖
コイ科の魚といえばスマトラやゼブラダニオなんかがそれにあたります。コイ科の魚は産卵した卵を水中にばらまくタイプと、水草などに卵を産み付けるタイプがいます。水中にばらまくゼブラダニオは親と卵をわけるために水槽の中にネットなどを敷く必要があります。基本的にコイ科の魚は比較的簡単に繁殖出来るようです。【主なコイ科の魚】
スマトラ、アカヒレ、ラスボラ・エスペイ、ゼブラダニオ、ボララス・マキュラータ、ボララス・ブリジッタエ、チェリーバルブなど
カラシン科の繁殖
カラシン科はネオンテトラ、ペンギンテトラのようなキレイなものもいればピラニアのような荒っぽい奴まで様々です。基本的にカラシン科の繁殖は難しいとされており、その魚にあった繁殖方法を見つけだすのがかなり大変です。シュロの毛(小鳥屋に売ってる巣草)に卵を産ませる方法が有名です。【主なカラシン科の魚】
ネオンテトラ、カージナルテトラ、プリステラ、グローライトテトラ、レモンテトラ、グリーンファイヤー・テトラ、ペンギン・テトラ、エンペラー・テトラ、ホタルテトラなど
シクリッド科の繁殖
シクリッド科といえばエンゼルフィシュが有名です。しかし繁殖についていえば、エンゼルフィシュはペアになって子育てをする魚であり、まずペアを組ませる事が最初の難関となります。シクリッド科の中には他に、口のなかで子をそだてるマウスブリーダーなどがいますが、いずれにしても初心者にはかなり厳しいでしょう。【主なシクリッド科の魚】
エンゼルフィッシュ、ジャーマン・ラミレジィ、ゴールデン・ラミレジィ、グリーン・テラー、パロットファイヤー、タイガーオスカーなど
簡単にできるグッピーの繁殖
卵胎生といえば昔から人気のある熱帯魚であるグッピーが有名です。他にも卵胎生の魚にはプラティやモーリーなどがいます。そもそも卵胎生とは、卵を産まない産卵方法で、子は親のお腹ののなかである程度成長してから、卵ではなく稚魚の状態で親魚から出てきます。
では、卵胎生で有名なグッピーの具体的な繁殖方法を紹介していきたいと思います。まずグッピーは生まれてから一年と半年ぐらいで成魚となります。またグッピーは派手なのがオス、地味なのがメスというようにオスメスの違いがはっきりしているため面倒がなく、オス一匹とメス一匹だけでも繁殖を狙えます。
グッピーは子を産んでもその子を食べてしまう事が多々あります。そのため親と子を別けなければ子供を効率的に増やすことはできません。対処としては水草をたくさん植えて隠れ家をつくってやるのが一般的ですが、その他にも市販されている産卵箱を使う方法も手軽でオススメです。
グッピーの稚魚に与えるエサはブラインシュリンプがオススメですが、市販されている人工飼料をすり潰して与えるのでもいいでしょう。また、グッピーのメスは一ヶ月ごとに産卵をくりかえし、一度に産む数もどんどん増えていきます。なので増えすぎには十分注意してください。
繁殖の難しい熱帯魚
繁殖の難しい魚といえば、アロワナ、ポリプテルス、ディスカス、アピストなどたくさんいますが、最近は難しいと言われていた魚も色々と繁殖に成功した例がたくさんでてきて、繁殖についての情報は得られやすくなってきました。また、難しいからこそ繁殖に成功したときの喜びはひとしおです。
では繁殖が難しいと言われる魚であるディスカスの例を紹介したいと思います。
ディスカスの繁殖
ディスカスは飼うこと自体が大変な魚であり、繁殖には状態の良い親がまず必要となります。さらにディスカスはエンゼルフィシュのようにペアがいないと繁殖できないので、ペアにさせなければいけません。これは人間が強制的にはできないので厄介です。それから、ペアができても卵を産ませるのに一苦労だったり刺激を与えないように気をくばったりと色々と大変なことがでてきます。 ただディスカスの繁殖に成功している人はたくさんいるので、ぜひ挑戦してみる価値はあるでしょう。
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